お知らせ
2024.10.23
モストグラフとは
モストグラフとは?
モストグラフは、肺の空気の通りやすさを評価し、肺の病気の早期発見や治療の効果を確認するための検査です。
モストグラフのメリット
· 高感度
肺の奥にある細い気道の変化を見つける能力が高く、病気の早期診断や治療効果の判定に役立ちます。
· 体に負担が少ない
呼吸を繰り返すだけで測定でき、お子さんやご高齢の方でも簡単に検査が受けられます。安静で呼吸をするだけなので、辛さや不快感がほとんどありません。
· 迅速
短時間で結果が得られるため、すぐに診断や治療計画が立てられます。
· 定期的なチェック
簡単に繰り返し測定できるので、病気の進行や治療効果を定期的に評価できます。
どんな病気に使われますか?
· ぜん息
気道のわずかな変化を見つけることで、喘息の早期診断や治療薬の効果の判定に役立ちます。
· 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
喘息とCOPDの区別や、喫煙による軽微な気道の破壊を発見するのに役立ちます。
· 肥満・睡眠時無呼吸症候群
喉の気道が狭くなっているのを見つけられます。仰向けで検査をすると、より高い感度で異常を見つけられます。
· 神経筋疾患
従来の呼吸機能検査が難しい神経筋疾患の患者でも、肺の機能を評価できます。
モストグラフを活用するには
モストグラフは、高感度で低負担、迅速な結果、そして定期的なチェックが簡単にできる点で、肺の病気の早期発見や治療効果の確認に非常に有用です。喘息やCOPDをはじめとするさまざまな肺疾患の診断・治療において、モストグラフを積極的に活用することで、患者さんの健康管理が一層向上すると期待できます。
ご注意下さい
· モストグラフ検査が必要かどうかは、医師が判断します。結果を正しく解釈するためには、 専門の医師による診察が必要です。
· モストグラフは、従来の呼吸機能検査を完全に置き換えるものではありません。
· 状況によっては、モストグラフと呼吸機能検査の両方が必要な場合や、モストグラフを使わず呼吸機能検査だけが必要な場合もあります。
長引く咳や息切れでお困りの方は、モストグラフが病気の診断に役立つ可能性があります。これらの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
参考資料
1.呼吸機能検査ハンドブック作成委員会 日肺. 呼吸機能検査ハンドブック2021.
2.Kaminsky DA, Simpson SJ, Berger KI, Calverley P, de Melo PL, Dandurand R, et al. Clinical significance and applications of oscillometry. Eur Respir Rev. 2022;31(163).